海外の暗号資産取引所Bybitは、2026年7月に日本居住者向けサービスを終了しました。 Bybitを利用していた方の中には、次のような疑問を持っている方も多いでしょう。
- Bybitの代わりにMEXCを使うとしたら、スペックにどんな違いがあるのか
- 手数料や銘柄数はBybitと比べてどうなのか
- Bybitから資産を移すときに注意すべき点はあるのか
MEXCは現物メイカー手数料0%・取扱銘柄2,700種以上と、手数料の安さと銘柄数の多さを両立した取引所です。 ここでは、MEXCとBybitのスペックを6つの軸で比較し、移行時の注意点もあわせて解説します。 Bybitからの乗り換え先を検討している方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
MEXCとBybitを6つの項目で比較
ここでは、MEXCとBybitを以下の6つの項目で比較します。
- 日本居住者の利用可否|Bybitは終了しMEXCは継続中
- 取引手数料|現物・先物ともにMEXCのほうが安い
- 取扱銘柄数|MEXCがBybitを大幅に上回る
- 最大レバレッジ|MEXCがBybitを上回る
- コピートレード|Bybitのほうが機能の幅が広かった
- 資産の保全体制|両社ともPoRを採用している
以下は、2社の基本情報とスペックをまとめた比較表です。
| 項目 | MEXC | Bybit |
|---|---|---|
| 設立年 | 2018年 | 2018年 |
| 拠点 | セーシェル | ドバイ |
| ユーザー数 | 4,000万人以上 | 6,000万人以上 |
| 日本居住者の利用 | 利用可 | 終了(2026年7月) |
| 現物手数料(メイカー / テイカー) | 0% / 0.05% | 0.1% / 0.1% |
| 先物手数料(メイカー / テイカー) | 0% / 0.02% | 0.02% / 0.055% |
| 取扱銘柄数 | 2,700種以上 | 約1,700種 |
| 最大レバレッジ | 500倍 | 200倍(MT5口座) |
| コピートレード | 対応 | 対応(先物・現物) |
| PoR(準備金証明) | 公開(BTC準備金比率130%) | 公開(1:1準備金比率) |
※Bybitのスペックは日本居住者向けサービス終了前の情報です。Bybitはグローバルではサービスを継続しています。手数料率は基本料率(最低VIPレベル)であり、変更される場合があります。
日本居住者の利用可否|Bybitは終了しMEXCは継続中
Bybitは2026年7月22日をもって、日本居住者向けサービスを終了しました。 2025年10月に新規登録を停止し、同年12月にサービスの段階的終了を発表。 2026年3月にクローズオンリーモードへ移行した後、7月22日に全ポジションが強制決済されています。 背景には、金融庁から計3回(2021年5月・2023年3月・2024年11月)の警告を受けていた経緯があるためです。
MEXCも金融庁から複数回の警告を受けており、2025年2月にアプリが国内ストアから削除されています。 ただし、2026年7月時点でサービスの提供は継続しており、口座開設と取引は可能です。 利用する場合はスマホのブラウザから公式サイトにアクセスする形になります。
どちらも金融庁の登録は受けていませんが、Bybitが撤退を選んだのに対し、MEXCは提供を継続しているという対応の違いがあります。
取引手数料|現物・先物ともにMEXCのほうが安い
取引手数料はMEXCがBybitを下回っています。
現物メイカー手数料はMEXCが0%に対してBybitは0.1%で、指値注文を多用するトレーダーほどコスト差が顕著です。 先物テイカー手数料もMEXCの0.02%に対してBybitは0.055%と、約2.7倍の差があります。
MEXCはMX(独自トークン)の保有で先物テイカー手数料が20%割引になり、500 MX以上の保有で50%割引が適用されます。 Bybitも取引量に応じたVIPランクで割引を受けられましたが、基本料率の時点でMEXCのほうが安いため、割引を加味してもMEXCの優位は変わりません。
Bybitでの取引コストに慣れていた方は、MEXCに移行すると手数料の負担が軽くなる場面が多いでしょう。
取扱銘柄数|MEXCがBybitを大幅に上回る
MEXCの取扱銘柄数は2,700種以上で、Bybitの約1,700種を約1,000種上回っています。
MEXCは新興銘柄の上場速度に定評があり、話題のミームコインやDeFiトークンをいち早く取引できる環境が強みです。 Bybitも主要銘柄やトレンド銘柄は幅広く扱っていましたが、銘柄の網羅性ではMEXCに分があります。
Bybitで取引していた銘柄の多くはMEXCでも扱われていますが、すべてが一致するわけではありません。 移行を検討する際は、自分が取引したい銘柄がMEXCにあるかを事前に確認してください。
最大レバレッジ|MEXCがBybitを上回る
MEXCは先物取引で最大500倍のレバレッジに対応しています。 Bybitは通常の先物取引で最大100倍(BTC・ETH)、MT5口座を利用した場合に最大200倍でした。
上限倍率は銘柄ごとに異なり、新興銘柄では両社とも大幅に制限される点は共通です。 Bybitで100倍のレバレッジを使っていた方がMEXCに移行した場合、同じ銘柄で同等以上の倍率を設定できるケースがほとんどです。
Bybitでのトレード経験がある方でも、MEXCに慣れるまでは倍率を控えめに設定するのが安全です。
コピートレード|Bybitのほうが機能の幅が広かった
コピートレードの機能はBybitのほうが充実していました。
Bybitはコピートレードを先物・現物の両方で提供し、ボット取引やオプション取引、MT5によるFX・コモディティ取引にも対応していました。
MEXCもコピートレード機能を提供していますが、主力サービスとして打ち出しているわけではありません。 MEXCの強みはコピートレードではなく、手数料の安さと銘柄数の多さにあります。
コピートレードを重視する元Bybitユーザーは、19万人以上のトレーダーが参加するBitgetや、世界初のコピートレード提供元であるBingXも選択肢に入ります。
資産の保全体制|両社ともPoRを採用している
MEXCとBybitはどちらもPoR(Proof of Reserves)を公開し、ユーザー資産の裏付けを示しています。
MEXCはBTCの準備金比率130%と公表しており、1億ドル(約150億円)規模のGuardian Fundを設立しています。 設立以来、大規模なハッキング被害の報告はありません。
Bybitも1:1の準備金比率を第三者機関の検証付きで公開していました。 ただし、2025年2月に約14.6億ドル相当のETH流出事件が発生しています。 Bybitはその後ユーザーへの補償を実施しましたが、この事件がサービス終了の判断にも影響を与えたとされています。
| 項目 | MEXC | Bybit |
|---|---|---|
| PoR | 公開(BTC準備金比率130%) | 公開(1:1準備金比率) |
| 保護基金 | Guardian Fund(1億ドル規模) | 保険基金あり |
| 大規模ハッキング | 報告なし | 2025年2月に約14.6億ドル(約2,190億円)流出 |
| 第三者認証 | ― | 第三者検証あり |
※Bybitの情報は日本居住者向けサービス終了前のものです。
BybitユーザーがMEXCに移行する際の注意点
BybitからMEXCに資産を移す際に押さえておきたいポイントを、以下の順で解説します。
- 操作画面やUIの違いに慣れる必要がある
- Bybitで保有していた銘柄がMEXCにあるか確認する
- 送金ネットワークの選択を間違えると資産が消失する
操作画面やUIの違いに慣れる必要がある
MEXCとBybitは操作画面のレイアウトが異なります。
Bybitはデリバティブ取引に最適化されたUIで、先物の注文パネルやポジション管理画面が中心に配置されていました。 MEXCは現物取引と銘柄検索を軸としたUIで、膨大な銘柄の中から目的の通貨を探しやすい設計になっています。
MEXCも日本語に完全対応しているため言語面で困る場面はありませんが、注文画面やチャートの配置が異なるため最初は戸惑う場合があります。
MEXCにはデモトレード機能が提供されていないため、まずは少額の取引で操作に慣れてから本格的に利用する流れが安全です。
Bybitで保有していた銘柄がMEXCにあるか確認する
MEXCは2,700種以上の銘柄を扱っているため、Bybitの主要銘柄はほぼカバーされています。
ただし、一部のBybit独自上場銘柄やすでにデリストされた銘柄はMEXCに存在しない場合があります。 移行前にMEXCの公式サイトで銘柄名を検索し、取引ペアがあるかどうかを確認してください。
取引ペアが見つからない場合は、Bybit側でUSDTやBTCなど主要通貨に交換してから送金する方法があります。 Bybitのクローズオンリーモード以降は交換にも制限がかかっているため、操作可能な期間中に対応を済ませてください。
送金ネットワークの選択を間違えると資産が消失する
BybitからMEXCへ送金する際は、出金側と入金側で同じネットワーク(チェーン)を選んでください。 異なるネットワークを選択すると、送金した資産が失われる可能性があります。
送金手数料はネットワークごとに異なる設定です。 ETHメインネット(ERC-20)は手数料が高くなりやすいため、TRC-20やArbitrumなどのL2チェーンを選ぶとコストを抑えられます。
送金の手順は以下のとおりです。
- MEXCの入金ページで通貨とネットワークを選び、入金アドレスをコピーする
- Bybitの出金ページで同じ通貨と同じネットワークを選択し、コピーしたアドレスを貼り付ける
- まず少額でテスト送金を行い、MEXCへの着金を確認する
- 着金を確認できたら、残りの資産を送金する
手間はかかりますが、この手順を省略するとアドレスやネットワークの誤りに気づけません。
MEXCとBybitの比較に関するQ&A
MEXCとBybitの比較に関する、よくある質問と回答を紹介します。
- BybitからMEXCへ資産を移動する方法は何ですか?
- MEXCはBybitと同じようにアプリで取引できますか?
- MEXCも今後日本から撤退する可能性はありますか?
- Bybit以外の取引所からMEXCに乗り換えるメリットはありますか?
BybitからMEXCへ資産を移動する方法は何ですか?
Bybitで保有資産を出金し、MEXCの入金アドレスへ送金する流れです。 2026年7月22日以降はBybitでの操作が制限される可能性があるため、早めの移動が安全です。 送金前に少額のテスト送金で着金を確認してから残りを送る手順をおすすめします。
MEXCはBybitと同じようにアプリで取引できますか?
国内ストアからは入手できないため、ブラウザからの利用が基本です。 公式サイトからAPKファイルをダウンロードしてインストールする方法もありますが、セキュリティ上の判断は自己責任となります。
MEXCも今後日本から撤退する可能性はありますか?
MEXCは金融庁から警告を受けており、今後の規制状況によってはサービスが制限される可能性は否定できません。 Bybitも警告を受けた後に撤退を発表した経緯があります。 資産を1か所に集中させず、複数の取引所に分散させることがリスク軽減につながります。
Bybit以外の取引所からMEXCに乗り換えるメリットはありますか?
MEXCの強みは現物メイカー手数料0%と2,700種以上の銘柄数です。 手数料を抑えたい方や新興銘柄を早い段階で取引したい方にはメリットがあります。 コピートレードや先物特化の機能を重視する場合は、BitgetやBTCCなど他の取引所も選択肢に入ります。
まとめ
ここでは、MEXCとBybitのスペックを6つの項目で比較し、移行時の注意点を解説しました。
最後に、記事の内容をおさらいしておきましょう。
- Bybitは2026年7月に日本居住者向けサービスを終了し、MEXCは継続中
- 手数料・銘柄数・レバレッジの3軸ではMEXCがBybitを上回る
- コピートレードの充実度はBybitに分があったため、重視する方はBitgetやBingXも検討する
- 送金時はネットワークの一致確認とテスト送金が欠かせない
MEXCは手数料の安さと銘柄数の多さを兼ね備えており、Bybitからの乗り換え先として有力な選択肢です。 ぜひMEXCのスペックを確認したうえで、自分の取引スタイルに合うかどうか判断してみてください。

