MEXCの先物取引ではレバレッジをかけて大きなリターンを狙える反面、相場が逆行すると含み損が一気に拡大します。
損切りを設定しておかないと、ロスカット(強制決済)で証拠金を全額失うリスクもあります。
しかし、次のような疑問を持っている方も多いでしょう。
- MEXCの損切り注文にはどんな種類があるのか
- 損切りの具体的な設定手順がわからない
- 損切り価格をいくらに設定すればいいのか
MEXCでは注文時のTP/SL機能や保有中ポジションへの後付け設定で、損切りを柔軟に仕込めます。
ここでは、MEXCの損切り注文の種類や設定手順、損切り価格の決め方について詳しく解説します。
先物取引のリスクを抑えたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
MEXCの損切り注文の種類
ここでは、MEXCの先物取引で使える損切り注文の種類について、以下の順で解説します。
- トリガー成行注文|設定価格に達すると成行で確実に決済する
- ストップリミット|トリガー後に指値注文を出して価格を指定する
- トレーリング逆指値|価格の動きに合わせて損切りラインが自動で追従する
3つの注文タイプの主な違いを表にまとめると以下のとおりです。
| 項目 | トリガー成行 | ストップリミット | トレーリング逆指値 |
|---|---|---|---|
| 執行方式 | 成行 | 指値 | 成行 |
| 約定の確実性 | 高い | やや低い | 高い |
| スリッページ | 発生する場合がある | 抑えられる | 発生する場合がある |
| 損切りラインの自動追従 | なし | なし | あり |
| 適した場面 | 確実に決済したいとき | 価格を指定したいとき | 利益を伸ばしつつ損失を限定したいとき |
トリガー成行注文|設定価格に達すると成行で確実に決済する
トリガー成行注文は、損切りの最も基本的な注文タイプです。
あらかじめトリガー価格を設定しておくと、直近価格・公正価格・インデックス価格のいずれかがその価格に達した時点で成行注文が自動で発注されます。
成行注文で執行されるため、約定の優先度が高く確実にポジションを決済できます。
一方で、相場の急変動時には約定価格がトリガー価格からずれる場合があります。
この価格のずれはスリッページと呼ばれ、トリガー成行注文を使ううえで押さえておくべきリスクです。
ストップリミット|トリガー後に指値注文を出して価格を指定する
ストップリミットは、トリガー価格・指値価格・数量の3つを事前に設定する注文タイプです。
直近価格がトリガー価格に達すると、システムがあらかじめ設定した指値価格で注文を発注します。
成行ではなく指値で執行されるため、想定どおりの価格で約定しやすく、スリッページを抑えられます。
ただし、指値注文のため相場が急変した場合は約定しない可能性があります。
損切りが約定しなければポジションが残り続けるため、確実に決済したい場面ではトリガー成行注文のほうが適しています。
トレーリング逆指値|価格の動きに合わせて損切りラインが自動で追従する
トレーリング逆指値は、有利な方向に価格が動くと損切りラインが自動で追従する注文タイプです。
設定するのは「あや戻しの幅」と呼ばれるコールバック率(または価格乖離)です。
ロングポジションの場合、価格が上昇するたびにトリガー価格も自動で引き上げられ、相場が反転して設定幅ぶん下落した時点で決済されます。
トリガー価格は以下の計算式で算出されます。
- ロング:直近10分以内の最高価格 − あや戻しの幅
- ショート:直近10分以内の最低価格 + あや戻しの幅
利益を伸ばしながら損切りラインを引き上げられるため、トレンド相場で活用しやすい注文タイプです。
ボラティリティが高い相場では設定幅が狭すぎると些細な変動で決済されるため、値動きの幅に合わせた調整が求められます。(参考:MEXC公式)
MEXCで損切りを設定する手順
ここでは、MEXCで注文時に損切りを設定する手順を、以下のSTEPで解説します。
- 先物取引画面で証拠金モードとレバレッジを設定する
- 注文パネルで利確/損切り(TP/SL)にチェックを入れる
- 損切りのトリガー価格と条件を入力する
- トリガーの基準となる価格タイプを選ぶ
- ロングまたはショートで注文を発注する
先物取引画面で証拠金モードとレバレッジを設定する
MEXCのウェブサイトにログインし、先物取引ページを開きます。
注文パネルの上部で証拠金モード(分離マージンまたはクロスマージン)を選び、続けてレバレッジ倍率を設定します。
証拠金モードとレバレッジによって強制決済価格が変わるため、損切り価格を決める前にこの2つを確定させておきましょう。
注文パネルで利確/損切り(TP/SL)にチェックを入れる
注文パネルの注文入力エリアに「利確/損切り」のオプションがあります。
チェックを入れると、損切り(SL)と利確(TP)の入力欄が表示されます。
この方法はポジションをオープンする前に損切りを仕込む事前設定型の注文です。
注文が約定した時点で、設定した条件の損切り注文が自動でセットされます。
損切りのトリガー価格と条件を入力する
損切り(SL)の入力欄に、トリガー価格を設定します。
設定モードは以下の3種類から選べます。
| 設定モード | 内容 |
|---|---|
| USDT(トリガー価格) | 価格を直接指定する |
| ROE(利回り%) | 損失率で指定する。トリガー価格が自動計算される |
| 損益(PNL) | 損失額で指定する。トリガー価格が自動計算される |
ROEや損益で設定すると推定損益が自動で表示されますが、これらは参考値です。
手数料や平均オープン価格の変動により、実際の結果は異なる場合があります。
トリガーの基準となる価格タイプを選ぶ
トリガー判定に使う価格タイプを、以下の3つから選びます。
- 直近価格:最後に約定した取引価格
- 公正価格:複数取引所の価格データをもとに算出される価格
- インデックス価格:主要取引所の現物価格を加重平均した価格
公正価格は一時的な価格操作の影響を受けにくく、ロスカット判定にも使用されています。
損切りの判定基準をロスカットと揃えたい場合は、公正価格を選ぶのが無難です。
ロングまたはショートで注文を発注する
設定内容を確認し、「ロング(買い)」または「ショート(売り)」をクリックして発注します。
注文が約定すると、設定したトリガー価格に基づく損切り注文が自動でセットされます。
取引画面下部のポジション一覧で、損切り注文が正しくセットされているか確認しましょう。
保有中のポジションに損切りを設定する3つの方法
ここでは、すでに保有しているポジションに損切りを設定する3つの方法について、以下の順で解説します。
- ポジション欄の「追加」から損切りを設定する
- ポジション全体と部分ポジションを使い分ける
- 設定した損切り注文を変更・取り消しする
ポジション欄の「追加」から損切りを設定する
ポジションをオープンしたあとでも、損切りは追加できます。
取引画面下部のポジション欄で対象ポジションの「利確/損切り」→「追加」をクリックすると、損切りの設定画面が開きます。
トリガー価格の入力や価格タイプの選択は、注文時の事前設定と同じ操作です。
注文時に損切りを設定し忘れた場合や、相場状況を見てから判断したい場合に活用できます。
ポジション全体と部分ポジションを使い分ける
保有中のポジションに損切りを設定する際、決済する範囲を選べます。
「ポジション全体」を選ぶと、保有しているポジションの全数量が損切りの対象になります。
「部分ポジション」を選ぶと、決済する数量を指定でき、一部だけを損切りして残りを保有し続けられます。
たとえば10 BTCのロングポジションを持っている場合、5 BTCだけ損切りを設定して残りの5 BTCはそのまま保有するといった使い方ができます。
一度に全額を損切りするリスクを避けたいときに、部分ポジションが役立ちます。
設定した損切り注文を変更・取り消しする
セット済みの損切り注文は、ポジション欄からいつでも編集・キャンセルできます。
トリガー価格を引き上げたり引き下げたりして、相場状況に応じた調整が可能です。
不要になった損切り注文はキャンセルすればすぐに解除されます。
なお、ポジション自体が決済されると、対応する損切り注文はシステムによって自動でキャンセルされます。
MEXCの損切り価格を決めるときのポイント
ここでは、損切り価格を決めるときに押さえておきたいポイントについて、以下の順で解説します。
- 許容できる損失額から逆算して価格を決める
- 強制決済価格より手前に損切り価格を置く
- 支持線や抵抗線を参考に余裕を持たせる
許容できる損失額から逆算して価格を決める
損切り価格は、1回の取引で許容できる損失額を先に決めてから逆算するのが基本です。
MEXC公式では、1回の取引での損失を総資産の2〜5%以内に抑えることが推奨されています。(参考:MEXC公式)
たとえば総資産が1,000 USDTであれば、1回の損失上限は20〜50 USDTです。
この金額をもとに損切り価格を逆算すれば、感情に左右されず機械的に決済できます。
強制決済価格より手前に損切り価格を置く
損切り価格は、必ず強制決済価格より手前に設定します。
損切り価格が強制決済価格より遠いと、損切りが機能する前にロスカットが発動して証拠金を全額失います。
ポジション一覧に表示される推定強制決済価格を確認し、そこから十分な余裕を持った位置に損切り価格を置きましょう。
先物計算機を使えば、注文前に強制決済価格をシミュレーションできます。
支持線や抵抗線を参考に余裕を持たせる
損切り価格は、テクニカル指標を参考に設定すると根拠のある判断ができます。
ロングポジションの場合は直近の支持線(サポートライン)の少し下、ショートポジションの場合は直近の抵抗線(レジスタンスライン)の少し上に置くのが一般的です。
移動平均線を目安にする方法もあります。
損切り価格をタイトに設定しすぎると、通常の値動きの範囲で損切りが発動してしまいます。
直近のボラティリティを確認し、些細な変動では引っかからない位置に調整しましょう。
MEXCの損切り設定に関するQ&A
MEXCの損切り設定に関する、よくある質問と回答を紹介します。
- 損切りが約定しないことはありますか?
- 損切りと利確を同時に設定できますか?
- スマホアプリでも損切りを設定できますか?
損切りが約定しないことはありますか?
あります。
急激な市場変動が起きた場合や、決済に必要なポジションサイズが不足している場合は、損切り注文が正常に執行されないケースがあります。
トリガー条件を満たすと成行で決済されますが、価格が急変していると最終約定価格がトリガー価格と異なる場合もあります。(参考:MEXC公式)
損切りだけに頼らず、証拠金の管理やレバレッジの調整と組み合わせてリスクを抑えましょう。
損切りと利確を同時に設定できますか?
同時に設定できます。
MEXCのTP/SL機能では、利確(TP)と損切り(SL)をまとめて設定できます。
ポジションオープン時の事前設定でも、保有中のポジションへの後付け設定でも、両方を1つの画面で入力する仕組みです。
上方向に利確、下方向に損切りを同時に仕込んでおけば、相場がどちらに動いても自動で決済されます。
スマホアプリでも損切りを設定できますか?
設定できます。
MEXCのスマホアプリ(iOS・Android)でもTP/SL機能に対応しており、ウェブ版と同等の損切り設定ができます。
アプリではポジション一覧の「追加」をタップして、トリガー価格や条件を指定します。
外出先でもポジションの損切りを追加・変更できるため、急な相場変動に備えたいときに活用できます。
まとめ
ここでは、MEXCの損切り設定について解説しました。
最後に、記事の内容をおさらいしておきましょう。
- MEXCの損切り注文にはトリガー成行・ストップリミット・トレーリング逆指値の3種類がある
- 注文時にTP/SL機能で損切りを事前設定できる
- 保有中のポジションにも後から損切りを追加・変更できる
- 損切り価格は許容損失額から逆算し、強制決済価格より手前に設定する
- テクニカル指標を参考にしつつ通常の値動きで引っかからない位置に調整する
損切りを適切に設定しておくと、ロスカットによる証拠金の全額消失を防ぎやすくなります。
ぜひ注文時や保有中のポジションに損切りを仕込んで、リスクを抑えた先物取引を実践してみてください。

