暗号資産の取引で利益が出ると、確定申告が必要になるケースがあります。
しかし、次のような疑問を持っている方も多いでしょう。
- クリプタクトを使えば確定申告の準備はどこまで自動化できるのか
- 損益計算の結果を確定申告書にどう反映すればよいのか
- 計算を正確に行うために注意すべき点は何か
クリプタクトは暗号資産の取引履歴を取り込むだけで年間の実現損益を自動算出し、確定申告に必要な数値を出力できる損益計算ツールです。
今回は、クリプタクトを使った損益計算の手順から申告書への記入方法、利用時の注意点までをまとめて解説します。
暗号資産の確定申告を効率よく済ませたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
暗号資産の確定申告でクリプタクトが必要になる理由
ここでは、暗号資産の確定申告にクリプタクトが役立つ理由を以下の順で解説します。
- 暗号資産の利益は雑所得として課税される
- 取引履歴から年間の実現損益を自動で算出する
- 国内外の取引所とDeFi・NFTの取引をまとめて集計する
- 総平均法と移動平均法のどちらでも計算できる
- 含み損益とポートフォリオを年内に把握できる
暗号資産の利益は雑所得として課税される
暗号資産を売却・交換・決済して得た利益は、原則として雑所得に区分されます。
雑所得は給与所得など他の所得と合算する総合課税の対象です。
会社員の場合、給与を1か所から受けて年末調整が済んでいても、給与所得・退職所得以外の所得合計が年間20万円を超えると確定申告が必要になります。
申告する金額を出すには、1年間の全取引を正確に集計しなくてはなりません。
取引履歴から年間の実現損益を自動で算出する
クリプタクトに取引履歴を取り込むと、年間の実現損益が自動で算出されます。
算出された数値は確定申告書に記入する金額としてそのまま使えるため、自分で計算する手間がかかりません。
取り込み方法はファイルアップロード・API連携・ウォレット接続の3種類です。
利用している取引所やサービスに合わせて選べます。
国内外の取引所とDeFi・NFTの取引をまとめて集計する
国内外の取引所に加え、DeFiやNFTの取引もまとめて集計できます。
DeFi・NFTの取引種別はウォレット接続時に自動で識別されるため、手動で分類する手間がかかりません。
API連携に対応する取引所は30以上です(2026年8月時点)。
自分が使っている取引所が対応しているかは、公式の連携サービスページから確認できます。(参考:クリプタクト対応サービス一覧)
総平均法と移動平均法のどちらでも計算できる
クリプタクトは総平均法と移動平均法の両方に対応しています。
個人アカウントでは総平均法、法人アカウントでは移動平均法で損益を計算する仕組みです。
個人が届出をしない場合、税務上は総平均法が自動的に適用されます。
移動平均法を選ぶときは、確定申告期限までに所得税の暗号資産の評価方法の届出書を税務署に提出してください。
含み損益とポートフォリオを年内に把握できる
ポートフォリオ画面では、総資産評価額のほか、保有通貨ごとの取得単価・時価・含み損益・24時間変動を一覧で確認できます。
対応コインは33,645種類です(2026年8月時点)。
クリプタクトで確定申告の準備を進める手順
ここでは、クリプタクトを使って確定申告の準備を進める手順を以下の順で解説します。
- 過去すべての取引履歴を集める
- 個人か法人かを選んで計算方法を決める
- 取引履歴をファイル・API・ウォレットから取り込む
- 未分類取引と要識別取引を解消する
- コインの保有枚数と実現損益を照合する
- 計算結果をファイルでダウンロードする
過去すべての取引履歴を集める
クリプタクトで正しい損益を算出するには、申告対象の年度分だけでなく、2009年1月3日以降の取引履歴がすべて必要です。
取得単価は過去の全取引をもとに計算されるため、途中の年度が抜けると結果が正しくなりません。
自分の口座間やウォレットアドレス間の入出金履歴は損益に影響しないため、原則として取り込む必要はありません。
ただし、移動時に発生したガス代などの手数料は損益に関わるため、含めて取得してください。
個人か法人かを選んで計算方法を決める
新規登録後の初回ログイン時に、個人か法人かを選択します。
個人を選ぶと総平均法、法人を選ぶと移動平均法が自動で適用されます。
海外在住者の場合は、居住国で適用可能な計算方法と会計通貨を選んでください。
続いて、計算の始め方を次の2つから選びます。
すべての履歴を取り込んで最初から計算するか、他社ツール等の計算結果を引き継ぐかの選択です。
- 最初から計算を始める
- 過去の計算結果を引き継いで計算する
初めて損益計算する方は「最初から計算を始める」を選んでください。
取引履歴をファイル・API・ウォレットから取り込む
取引履歴の取り込み方法は4通りあります。
アシスタント機能を使うと、利用している取引所やサービスに応じた手順が順番に案内されます。
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| ファイルアップロード | 取引所からダウンロードしたCSV等を手動で取り込む |
| API連携 | 取引所のAPIキーを登録し履歴を自動取得する |
| ウォレット接続 | ウォレットアドレスを登録しオンチェーン取引を自動取得する |
| カスタム取引 | 未対応の取引所や個人間取引を所定フォーマットで入力する |
アシスタントの案内に沿って進めると、利用中の取引所に合った取り込み方法が提示される仕組みです。
未分類取引と要識別取引を解消する
取引履歴を取り込んだあと、未分類取引や要識別取引が発生する場合があります。
どちらも放置すると計算結果に影響するため、必ず解消してください。
未分類取引とは、情報不足で処理できなかった取引です。
計算から除外されるため、残したままでは保有枚数と損益が実際と一致しません。
取引履歴一覧で確認し、正しい取引種類や金額を手動で入力して解消します。
要識別取引とは、DeFi取引などでクリプタクトが取引種別を自動識別できなかったものです。
表示される候補の中から該当する取引種類を自分で選択してください。
コインの保有枚数と実現損益を照合する
未分類取引と要識別取引を解消したら、サマリー画面で計算結果を確認します。
通貨別タブでは、コインごとの保有枚数が表示されます。
取引所やウォレットで実際に保有している枚数と一致しているかを照合してください。
クリプタクトは取引所ごとではなく全取引所の合算枚数を表示するため、各取引所・ウォレットの残高を合計した数値と比較します。
一致しない場合は、履歴のアップロード漏れが主な原因です。
差が出ているコインの取引履歴を見直し、不足分を追加してください。
年別タブでは、年度ごとの実現損益と期末ポジションが確認できます。
申告対象年度の実現損益が、確定申告書に記入する金額のもとになります。
計算結果をファイルでダウンロードする
照合が済んだら、計算結果をファイルとしてダウンロードします。
アシスタント画面、または取引一覧画面右上のダウンロードアイコンから取得できます。
計算結果のダウンロードはBasicプラン以上で利用できる機能です。
Freeプランを利用している場合は、プランのアップグレードが必要になります。
クリプタクトの計算結果を確定申告書に反映する方法
クリプタクトで算出した損益を確定申告書に反映する方法を、以下の順で解説します。
- 実現損益を雑所得の欄に記入する
- 確定申告の添付書類は原則として不要
- 必要経費はカスタムファイルで取り込む
- 申告に不安がある場合は税理士紹介サービスを使う
実現損益を雑所得の欄に記入する
クリプタクトのサマリー画面で確認した年別の実現損益が、確定申告書に記入する元データになります。
国税庁の確定申告書等作成コーナーを利用する場合は、所得の選択画面で「雑(業務・その他)」を選び、「その他の雑所得」の入力画面に進んでください。
画面の案内に沿って入力すると所得金額が自動で算出されます。
手書きで申告書を作成する場合の記入箇所は次のとおりです。
| 記入箇所 | 内容 |
|---|---|
| 第一表「雑・その他(ク)」の区分欄 | 2を記入する(暗号資産取引の収入がある場合) |
| 第一表の収入金額・所得金額欄 | クリプタクトの計算結果を転記する |
| 第二表「所得の内訳」欄 | 所得の種類に「雑」、種目に「暗号資産」と記入する |
確定申告の添付書類は原則として不要
暗号資産の損益を雑所得として申告する場合、計算書や取引履歴を確定申告書に添付して提出する義務はありません。
ただし、クリプタクトからダウンロードした計算結果のファイルは手元に保存しておいてください。
税務署から問い合わせがあったときに、計算の根拠として提示できます。
必要経費はカスタムファイルで取り込む
雑所得の金額は「収入金額 − 必要経費」で計算されます。
暗号資産の損益計算に直接かかった支出がある場合は、必要経費として差し引ける可能性があります。
クリプタクトの利用料金について、同社は費用計上できる項目が明示されていないとして、経費計上が可能とは案内していません。(参考:クリプタクトの支払いを経費でアップする方法)
税務署や税理士に確認したうえで自身の判断で計上する場合は、カスタムファイルを使って取り込めます。
種類をCASHに設定し、手数料欄に金額を記載してアップロードしてください。
申告に不安がある場合は税理士紹介サービスを使う
暗号資産の確定申告に慣れていない方や、取引が複雑で自分だけでは判断が難しい方は、税理士への相談を検討してみてください。
クリプタクトでは、暗号資産に精通した税理士を紹介するプログラムが用意されています。
公式サイトの申請ページから申し込めます。(参考:税理士紹介サービス)
クリプタクトで確定申告するときの注意点4つ
クリプタクトで確定申告するときに押さえておきたい注意点は次の4つです。
- 1年分だけの履歴では正しい損益が出ない
- 未分類取引を残すと保有枚数と損益がずれる
- Freeプランは取引件数が50件を超えると計算結果が表示されない
- 申告後はデータ確定機能で計算結果を固定する
1年分だけの履歴では正しい損益が出ない
クリプタクトは取得単価を過去の全取引から算出しています。
申告対象の年度分だけを取り込んでも、前年以前の取引が反映されないため正しい損益になりません。
取引所によっては履歴の照会期間に上限があり、過去のデータを取得できなくなるケースもあります。
履歴が見つからない場合は、差分をカスタムファイルの調整履歴で補完する方法がヘルプセンターで案内されています。
未分類取引を残すと保有枚数と損益がずれる
未分類取引は計算から除外されるため、残したまま申告書に数値を転記すると実態と異なる金額になります。
取引履歴を取り込んだあとだけでなく、新しい履歴を追加した際にも未分類が発生する場合があります。
計算結果をダウンロードする前に、取引履歴一覧で未分類・要識別がゼロになっているか最終確認してください。
Freeプランは取引件数が50件を超えると計算結果が表示されない
Freeプランでは年間の取引件数上限は100,000件ですが、50件を超えると損益の計算結果が画面に表示されなくなります(2026年8月時点)。
確定申告の準備を完了するには、有料プランへのアップグレードが必要です。
主なプランの料金と取引件数上限は次のとおりです。
| プラン | 年額(税込) | 取引件数上限 |
|---|---|---|
| Basic | 6,600円 | 300件 |
| Prime | 22,000円 | 2,000件 |
| Pro | 38,500円〜 | 件数に応じて変動 |
年間の取引件数が300件以内に収まるなら、Basicプランで対応できます。
申告後はデータ確定機能で計算結果を固定する
確定申告が終わったら、データ確定機能を使って申告済み年度の計算結果を固定してください。
データ確定とは、過去年度の取引履歴と損益結果をロックする機能です。
帳簿設定の画面で確定する日付を指定すると、設定マークがONに切り替わります。
この機能を使っておくと、翌年以降に新しい履歴を追加した際に、申告済み年度の計算結果が意図せず変わる事態を防げます。
クリプタクトの確定申告に関するQ&A
クリプタクトの確定申告に関する、よくある質問と回答を紹介します。
- クリプタクトは無料で確定申告の準備までできますか?
- 海外取引所やDeFiの取引も計算できますか?
- スマホだけで確定申告の準備を進められますか?
- 取引履歴が一部見つからない場合はどうすればよいですか?
- 他社の損益計算ツールから乗り換えられますか?
クリプタクトは無料で確定申告の準備までできますか?
取引履歴の取り込みと計算の実行は無料で可能ですが、50件を超えると計算結果が表示されません。
Freeプランでも国内外の取引所・DeFi・NFT・カスタムファイルに対応しています。
計算結果のダウンロードやデータ保持、メールサポートはBasicプラン以上の機能です。
50件を超える場合は有料プランを利用してください。
海外取引所やDeFiの取引も計算できますか?
海外取引所はFreeプランから対応しています。
DeFi・NFTの取引もウォレットアドレスを接続すると取引種別が自動で識別され、損益計算に反映されます。
対応していない取引所やサービスを利用している場合は、所定のフォーマットに沿ったカスタムファイルを作成して取り込んでください。
スマホだけで確定申告の準備を進められますか?
クリプタクトはPC環境が推奨されており、タブレットやスマホからの動作は保証されていません。
取引所からダウンロードする履歴ファイルにはzip形式やパスワード付きのものが多く、スマホで扱うとファイルが破損して正確な計算が行えない可能性があります。
確定申告の準備はPCから進めてください。
取引履歴が一部見つからない場合はどうすればよいですか?
サマリー画面で保有枚数に差が出ているコインを特定し、そのコインに関する取引履歴のアップロード漏れがないかを確認してください。
確認しても差が解消しない場合は、差分を調整する履歴をカスタムファイルでアップロードして枚数を一致させる方法が用意されています。
閉鎖済みの取引所の履歴についても、ヘルプセンターで取り込み手順が案内されています。
他社の損益計算ツールから乗り換えられますか?
乗り換えられます。
初回ログイン時の計算の始め方で「過去の計算結果を引き継いで計算する」を選んでください。
前年度の期末時点におけるコインの保有枚数と平均取得単価を入力すると、その数値を起点に当年度以降の損益を計算できます。
過去の取引履歴そのものは移行されないため、引き継ぎ前の年度を遡って確認したい場合は元のツールのデータも保管しておいてください。
まとめ
クリプタクトを使った確定申告の方法について解説しました。
最後に、記事の内容をおさらいしておきましょう。
- 暗号資産の利益は雑所得として総合課税の対象になる
- クリプタクトは取引履歴を取り込むだけで年間の実現損益を自動算出できる
- 正しい損益を出すには申告年度分だけでなく過去すべての履歴が必要
- 計算結果は確定申告書の雑所得(その他)の欄にそのまま転記できる
- 未分類取引や要識別取引を放置すると計算結果がずれる
- 申告後はデータ確定機能で計算結果を固定しておく
クリプタクトを活用すると、複数の取引所やDeFi・NFTの取引を一括で集計でき、手作業による計算ミスや抜け漏れを防げます。
ぜひ早めに取引履歴を取り込んで、確定申告の準備を進めてみてください。

