MEXC(エムイーエックスシー)は、2,800種類以上の暗号資産を取り扱う海外取引所です。 しかし、次のような疑問を持っている方も多いでしょう。
- MEXCは安全に使える取引所なのか
- 「やばい」といわれる理由は何なのか
- 金融庁に登録されていないが問題ないのか
MEXCは日本の金融庁に未登録ですが、準備金証明の定期公開やユーザー保護基金の設立など、独自の安全対策を整えています。
ここでは、MEXCの安全性やリスク、金融庁警告の背景、安全に利用するための対策について解説します。
MEXCの利用を検討している方や、安全性に不安を感じている方は、ぜひ最後までご覧ください。
MEXCがやばいといわれる6つの理由
MEXCが「やばい」と噂されている主な理由は、以下の6つです。
- 日本の金融庁に登録されていない
- 口座凍結・出金停止の報告がある
- 一部銘柄の流動性が低い
- 最大200倍のレバレッジで大きな損失が出るリスクがある
- 日本のApp Store・Google Playからアプリをダウンロードできない
- 日本円の直接入出金に対応していない
日本の金融庁に登録されていない
MEXCは日本の暗号資産交換業者として金融庁に登録されていません。
日本で暗号資産交換業を営むには資金決済法に基づく登録が必要です。 MEXCは未登録のまま日本居住者向けにサービスを提供しているため、金融庁から複数回にわたり警告を受けています。(参考:金融庁|暗号資産関係)
口座凍結・出金停止の報告がある
SNS上では、MEXCの口座が凍結された・出金できなくなったという報告が複数見られます。
主な原因として挙げられているのは次の3つです。
- ウォレットメンテナンスによる一時的な入出金停止
- 不正取引を検知した際の自動的なアカウント制限
- 注目銘柄の取引開始時などアクセス集中によるシステム遅延
2025年にはX(旧Twitter)上で、高額資産を保有するユーザーのアカウント凍結が増えているという指摘も出ています。
一部銘柄の流動性が低い
MEXCは2,800種類以上の暗号資産を扱っていますが、草コインやマイナートークンでは板が薄くなりやすい傾向があります。
注文量が少ない銘柄では、希望価格で約定しにくかったり、スプレッドが広がったりするケースも少なくありません。
MEXCにはSTタグ(上場廃止警告)制度があり、流動性やプロジェクト状況に問題がある銘柄にSTタグが付けられます。(参考:MEXC|STタグ) 改善が見られない場合は付与から3日後に上場廃止となります。
最大200倍のレバレッジで大きな損失が出るリスクがある
MEXCの先物取引はレバレッジが最大200倍まで設定でき、わずかな値動きで証拠金を失うリスクがあります。
レバレッジ200倍の場合、価格が0.5%逆行しただけで証拠金は全額なくなる計算です。 短期間で大きな利益を狙える反面、強制清算(ロスカット)される可能性も高まります。
国内取引所のレバレッジ上限は暗号資産で2倍に規制されており、200倍というリスク水準は初心者にとって危険度が高いといえます。
日本のApp Store・Google Playからアプリをダウンロードできない
2025年2月以降、日本のApp StoreおよびGoogle PlayではMEXCの公式アプリをダウンロードできません。
金融庁が無登録の海外取引所アプリについてダウンロード停止をApple・Googleに要請したことが原因です。(参考:MEXC|App Storeにおける更新状況) MEXCだけでなく、Bybit・KuCoin・Bitget・LBankなど主要な海外取引所のアプリも同時期に削除されています。
日本円の直接入出金に対応していない
MEXCでは日本円を直接入出金できません。
海外取引所のため、取引にはUSDTなどのステーブルコインを使用します。 日本円で暗号資産を購入するには、国内取引所で暗号資産を購入してからMEXCに送金する手順が必要です。
国内取引所のみの利用と比べて手順が増えるため、送金ミスのリスクにも注意が必要です。
MEXCの安全性を裏付ける5つのポイント
MEXCは金融庁に未登録ですが、独自の安全対策を複数導入しています。 ここでは安全性の根拠となるポイントを以下の順で解説します。
- コールドウォレットとホットウォレットの併用で資産を管理している
- 準備金証明(Proof of Reserves)を定期的に公開している
- 先物保険基金・Guardian Fundで損失に備えている
- リアルタイムのリスク監視システムを導入している
- 世界170か国以上・数千万人のユーザーが利用している
コールドウォレットとホットウォレットの併用で資産を管理している
MEXCはユーザー資産の大部分をインターネットから切り離されたコールドウォレットで保管しています。
コールドウォレットはオフラインのため、外部からのハッキングリスクを抑えられる保管方法です。 日常的な入出金の処理にはオンラインのホットウォレットを使い、利便性とセキュリティを両立させています。
さらにオフサイトバックアップによって資金を地理的に分散し、自然災害や人的ミスによるデータ損失にも備えた構成です。(参考:MEXC|資産セキュリティ)
準備金証明(Proof of Reserves)を定期的に公開している
MEXCはユーザー資産が十分に裏付けられていることを示す準備金証明(PoR)を毎月公開しています。
準備金証明にはMerkle Treeという暗号技術が使われており、ユーザーは自身の残高が取引所の準備金に含まれているかを個別に検証できます。 監査はブロックチェーンセキュリティ企業のHackenが独立して実施しています。
2026年6月のレポートでは、主要資産の平均準備金率は156.5%、BTCの準備金率は269%でした。(参考:MEXC|Proof of Reserves) 準備金率が100%を超えているのは、ユーザーの預け入れ資産に対して取引所が保有する資産のほうが多い状態を意味します。
先物保険基金・Guardian Fundで損失に備えている
MEXCには用途の異なる2つの基金が設けられています。
1つ目の先物保険基金は、先物取引でポジションが強制清算された際に損失が証拠金を超えた場合、不足分を補填する仕組みです。 基金はトレーダーの強制決済時に発生する利益から積み立てられています。(参考:MEXC|資産セキュリティ)
2つ目のGuardian Fund(ガーディアンファンド)は、ハッキングや技術的な脆弱性によるユーザー資産の損失を補償する基金です。 2026年5月時点で1億USDT(約150億円)と1,000BTC(同時点で約97億円相当)で構成されており、ウォレットアドレスはオンチェーンで公開されています。(参考:MEXC|Guardian Fund)
リアルタイムのリスク監視システムを導入している
MEXCは不正な取引パターンを事前に検知するリアルタイム監視体制を敷いています。
異常な出金リクエストや不審なログインを検知すると、自動でアラートが発信されアカウントに制限がかかります。 第三者による不正操作が起きた場合でも、被害の拡大を抑える仕組みです。(参考:MEXC|資産セキュリティ)
世界170か国以上・数千万人のユーザーが利用している
MEXCは2018年に設立され、2026年6月時点で170か国以上・4,000万人以上のユーザーが利用しています。(参考:MEXC|Proof of Reserves)
ユーザー数の多さは取引所の信頼性を直接保証するものではありません。 しかし、多くのユーザーが継続的に利用している事実は、出金対応やセキュリティ体制が一定の水準で機能していることの間接的な指標になります。
MEXCの日本に対する法的位置づけ
ここでは、金融庁の警告の仕組みと日本人がMEXCを利用する際の法的リスクについて解説します。
- 金融庁は未登録の海外取引所すべてに警告を出している
- 日本人がMEXCを使っても違法にはならない
- 顧客資産の法的保護を受けられない
金融庁は未登録の海外取引所すべてに警告を出している
金融庁の警告はMEXCを名指しで問題視しているのではなく、日本に未登録の海外取引所全般に対する措置です。
日本で暗号資産交換業を営むには、資金決済法に基づく金融庁への登録が義務づけられています。(参考:金融庁|無登録業者との取引は要注意) 登録にあたっては顧客資産の分別管理やトラブル対応窓口の設置、システムの安全管理体制など、利用者保護のための整備が求められます。
未登録のまま日本居住者にサービスを提供している海外取引所に対しては、事務ガイドラインに基づいて警告書が発出される仕組みです。(参考:金融庁|暗号資産関係) 2024年11月の警告ではMEXCだけでなくBybit・Bitget・KuCoin・bitcastleの計5社が同時に対象となっており、グローバル共通のサービスを提供する海外取引所で金融庁に登録済みのところはありません。
日本人がMEXCを使っても違法にはならない
海外取引所を利用する個人の行為を禁止する法律は、2026年6月時点で日本には存在しません。
金融庁が警告の対象としているのは取引所の運営側であり、利用者側が法的責任を問われる仕組みではありません。 MEXCも日本居住者の口座開設や取引を制限しておらず、サービスを継続して提供しています。
ただし、暗号資産の取引で利益が出た場合は国内・海外を問わず確定申告が必要です。
顧客資産の法的保護を受けられない
金融庁に登録された国内取引所には顧客資産の分別管理が義務づけられていますが、未登録のMEXCにはこの保護が適用されません。
分別管理とは、取引所の運営資金とユーザーの預け入れ資産を分けて管理する制度です。 国内の登録取引所でトラブルが起きた場合は、金融庁の監督のもとで紛争解決の仕組みを利用できます。
MEXCは日本の法規制の対象外であるため、出金拒否やアカウント凍結などの問題が起きても、日本の法律に基づく救済を受けられない可能性があります。(参考:金融庁|無登録業者との取引は要注意) MEXCが独自に設けているGuardian Fundや準備金証明はあくまで取引所側の自主的な取り組みであり、日本の法的な保護制度とは性質が異なります。
MEXCを安全に利用するための対策
MEXCのセキュリティ機能を活用し、自身でリスクを抑えるための対策を紹介します。
- 二段階認証やフィッシング対策コードを設定する
- 出金先アドレスをホワイトリストに登録する
- 大きな金額を取引所に置きっぱなしにしない
- 公式サイト・公式SNSからのみアクセスする
二段階認証やフィッシング対策コードを設定する
口座開設後は、二段階認証(2FA)とフィッシング対策コードをすぐに設定してください。
二段階認証はGoogle Authenticatorなどのアプリを使い、ログインや出金のたびにワンタイムパスワードを求める仕組みです。 パスワードが流出しても、認証アプリがなければ第三者はアカウントにアクセスできません。
フィッシング対策コードは、1〜6文字の任意の文字列をMEXCに登録する機能です。(参考:MEXC|フィッシング対策コードの設定方法) 設定後はMEXCからのすべての公式メールにそのコードが表示されます。 コードが表示されないメールや、異なるコードが記載されたメールはフィッシング(偽メール)と判断できます。
出金先アドレスをホワイトリストに登録する
MEXCのセキュリティ設定にある「出金ホワイトリスト」を有効にすると、事前に登録したウォレットアドレスにのみ出金が許可されます。(参考:MEXC|アカウントの安全性を高める6つの方法)
万が一アカウントに不正アクセスされた場合でも、未登録のアドレスへ資金を送金される事態を防げます。
登録するアドレスは、自身のハードウェアウォレットや国内取引所など、普段使うアドレスに限定してください。 不要なアドレスを残さないことで、誤送金のリスクも抑えられます。
大きな金額を取引所に置きっぱなしにしない
取引に使わない資産は、自身で秘密鍵を管理できるウォレットに移してください。
取引所はあくまで売買を行う場所であり、資産の長期保管には適していません。 取引所のハッキングや経営破綻が発生した場合、預けていた資産を失うリスクがあります。
ハードウェアウォレットであれば、秘密鍵がオフラインで管理されるため、外部からの攻撃で資産が流出する心配がありません。 MEXCに限らず海外・国内を問わず、取引所に資産を集中させない習慣が資産保全の基本です。
公式サイト・公式SNSからのみアクセスする
MEXCを装った偽サイトや偽SNSアカウントによる詐欺が報告されています。
ログイン時はブックマークした公式URL(mexc.com)を使い、検索結果やSNS上のリンクから直接アクセスしないでください。 MEXCを名乗る電話・メール・Telegramアカウントから連絡があった場合は、公式の検証ポータル「MEXC検証」で真偽を確認できます。(参考:MEXC|フィッシング攻撃を防ぐ方法)
認証コードやパスワードを聞き出そうとする連絡は、MEXCスタッフを名乗っていても詐欺です。
MEXCの安全性に関するQ&A
MEXCの安全性に関する、よくある質問と回答を紹介します。
- MEXCは日本人でも安全に使えますか?
- MEXCで出金できないトラブルは本当にありますか?
- MEXCが日本から撤退する可能性はありますか?
MEXCは日本人でも安全に使えますか?
日本人の利用自体は違法ではなく、セキュリティ対策を徹底すれば安全性を高められます。
金融庁の登録取引所ではないため、万が一のトラブル時に日本の法律に基づく保護は受けられません。 二段階認証・フィッシング対策コード・出金ホワイトリストの設定に加え、取引所に資産を集中させない運用が前提です。
MEXCで出金できないトラブルは本当にありますか?
出金の遅延や一時停止の報告はSNS上に存在します。
原因の多くはブロックチェーンネットワークの混雑やウォレットメンテナンスによる一時的な制限です。 出金アドレスとネットワークの選択ミスもエラーの原因になりやすいため、送金前に両方が一致しているか確認してください。
MEXCが日本から撤退する可能性はありますか?
2026年6月時点でMEXCは日本居住者へのサービスを継続しており、撤退の公式発表はありません。
ただし金融庁が繰り返し警告を出しているため、将来的にアクセスが制限される可能性はゼロではありません。 Binanceが2023年に日本法人を設立し、グローバル版への日本からのアクセスを制限した前例もあるため、資産は分散管理しておくと安心です。(参考:Binance Japan|サービス提供開始)
まとめ
ここでは、MEXCの安全性やリスク、金融庁警告の背景について解説しました。 最後に、記事の内容をおさらいしておきましょう。
- MEXCは金融庁に未登録の海外取引所であり、Bybit・Bitgetなどと同様に警告を受けている
- 口座凍結の報告や一部銘柄の流動性の低さ、200倍のハイレバレッジなどがリスク要因
- 準備金証明の毎月公開、Guardian Fundの設立、先物保険基金など独自の安全対策を整備
- 日本人の利用は違法ではないが、顧客資産の法的保護は受けられない
- 二段階認証・フィッシング対策コード・出金ホワイトリストの設定がセキュリティ対策の基本
MEXCは国内取引所にはない銘柄の豊富さや取引手数料の安さが強みですが、海外取引所ならではのリスクも存在します。 ぜひセキュリティ設定と資産の分散管理を徹底したうえで活用してみてください。

