クリプタクトは、暗号資産の取引履歴をアップロードするだけで損益を自動計算してくれるツールです。
確定申告のたびに手計算する手間を大きく減らせるため、国内外の取引所を使っている人に利用されています。
しかし、次のような疑問を持っている方も多いでしょう。
- クリプタクトの登録から損益計算まで、どんな流れで進めればよいのか
- 取引履歴はどうやってアップロードするのか
- 無料プランで自分の取引件数をカバーできるのか
クリプタクトは、画面の案内に沿って取引履歴を反映し、計算結果を確認するだけで損益計算が完了します。
ここでは、クリプタクトの機能や手順、取引履歴の取り込み方法、注意点までまとめて紹介します。
暗号資産の損益計算や確定申告の準備をスムーズに進めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
クリプタクトでできること
ここでは、クリプタクトの主な機能について、以下の順で紹介します。
- 国内外の取引所の損益を自動で計算する
- ファイル・API・ウォレットなど複数の方法で取引履歴を取り込める
- ポートフォリオで保有コインの評価額を確認する
- ClaudeやChatGPTと連携して損益を確認する
国内外の取引所の損益を自動で計算する
クリプタクトは、取引所からダウンロードした履歴ファイルをアップロードするだけで、暗号資産の損益を自動で算出するツールです。
対応する取引所・ブロックチェーンは179以上、対応通貨は3万種類以上にのぼります。(参考:クリプタクト)
損益の計算方法は、アカウント登録時に選んだ種別で決まります。
| アカウント種別 | 計算方法 |
|---|---|
| 個人 | 総平均法 |
| 法人 | 移動平均法 |
個人の暗号資産は届出をしない限り総平均法が法定のため、個人アカウントを選べば設定を変える手間はありません。
ファイル・API・ウォレットなど複数の方法で取引履歴を取り込める
クリプタクトは、取引履歴の取り込み方法が複数用意されています。
- 取引所からダウンロードしたExcel・CSVファイルのアップロード
- 取引所とのAPI連携によるファイルなしでの取り込み
- ウォレットアドレスの登録によるDeFi・NFT取引の自動読み込み
- 未対応の取引所や個人間取引に対応するカスタムファイル
国内外の取引所に幅広く対応しており、DeFiのスワップやステーキング、エアドロップといった取引種類も自動で識別されます。
複数の取引所やウォレットを使い分けている場合でも、クリプタクトに集約して損益を一括で計算できます。
ポートフォリオで保有コインの評価額を確認する
損益計算だけでなく、保有コインの管理にも対応しています。
現在価格や平均取得単価、評価額、含み損益をリアルタイムで確認できる仕組みです。
表示される枚数は特定の取引所単位ではなく、アップロードした全取引所の合算値になります。
取引所をまたいで同じコインを保有している場合でも、合計の保有状況をひと目で把握できます。
ClaudeやChatGPTと連携して損益を確認する
2026年6月にAI連携機能が公開され、ClaudeやChatGPTからクリプタクトを操作できるようになりました。(参考:クリプタクト)
MCPサーバーのURLをAIアシスタントに追加するだけで、対話形式で損益サマリーの取得や取引の検索、再計算を実行できます。
たとえば「今年のビットコインの実現損益を教えて」と入力するだけで、計算結果が返ってきます。
Freeプランを含む全プランで追加費用なく利用でき、エンジニア向けのCLIも提供されている点が特徴です。
クリプタクトで損益計算を始める手順
ここでは、クリプタクトで損益計算を始める手順を解説します。
- 無料アカウントを登録する
- 過去すべての取引履歴を用意する
- アシスタントに沿って取引履歴を反映する
- 未分類取引を解消する
- 計算結果を確認してデータを確定する
- 計算結果をダウンロードする
1.無料アカウントを登録する
クリプタクトのアカウントは、メールアドレスだけで登録できます。
クレジットカードの入力は不要で、無料プランのまま損益計算の流れを試せる仕組みです。
登録後にログインすると、アカウント種別の選択画面が表示されます。
個人の場合は「個人」を選べば、計算方法は自動で総平均法になります。
クリプタクトの推奨環境はPCです。
スマホやタブレットではファイルが破損するリスクがあるため、PCのブラウザから操作してください。
2.過去すべての取引履歴を用意する
損益計算には、何年度の計算をする場合でも過去すべての取引履歴が必要です。
用意する履歴の範囲は、暗号資産を初めて取引した時点から現在までです。
複数の取引所を使っている場合は、すべての取引所から履歴をダウンロードしておいてください。
自身の口座間やウォレット間の送金履歴は、損益に影響しないため原則不要です。
ただし送金時に発生した手数料は損益計算の対象になるため、手数料が記録されたファイルは含めておくと安心です。
3.アシスタントに沿って取引履歴を反映する
ログイン後に表示されるアシスタント機能が、損益計算に必要な操作を順番に案内してくれます。
画面右上のアイコンからいつでもアシスタントを開けるため、途中で中断しても続きから再開できます。
取引履歴の反映は、利用している取引所を選び、対応するアップロードボックスにファイルを入れる流れです。
同じ取引所のファイルが複数ある場合は、取引日時の古いファイルから順にアップロードしてください。
クリプタクトは取引日時をもとに新しい取引を判別し、二重計上を防ぐ仕組みになっています。
アシスタントを使わず、取引一覧画面から直接ファイルを追加する方法もあります。
4.未分類取引を解消する
取引履歴を反映した後、情報不足でクリプタクトが処理できなかった取引は「未分類取引」として表示されます。
未分類取引は損益計算から除外されるため、放置すると枚数も損益も実際と一致しません。
未分類取引には主に3つの種類があります。
- ポジション不足:保有枚数を超える売却や送金の履歴がアップされている
- 未対応のコインシンボル:クリプタクトが対応していない通貨が含まれている
- 価格データ未取得:該当時期の価格情報がクリプタクトにない
アシスタントのウィザード機能を使えば、画面の案内に沿って取引種類を選ぶだけで解消できます。
5.計算結果を確認してデータを確定する
未分類取引を解消したら、サマリー画面で計算結果を確認します。
確認するポイントは2つです。
- 「通貨別」タブ:保有コインの種類と枚数が、実際の保有状況と一致しているか
- 「年別」タブ:年度ごとの実現損益と期末ポジションに不審な点がないか
枚数が一致しない場合は、どこかの取引所で履歴のアップロード漏れが発生しています。
差が出ているコインを中心に、不足している履歴がないか見直してください。
確認が済んだら、帳簿設定で対象年度の日付を指定して「データ確定」を行います。
データ確定は過去年度の取引履歴と損益結果を固定する機能で、申告済みの計算結果が後から変わるのを防ぎます。
6.計算結果をダウンロードする
アシスタント画面、または取引一覧画面の右上にあるダウンロードアイコンから、計算結果をファイルで出力します。
出力したデータは、確定申告書の雑所得欄に転記する際の根拠になります。
税務署から計算の根拠を確認される場合に備え、ダウンロードしたファイルは手元に保管しておいてください。
なお、取引履歴一覧のダウンロードはBasic以上の有料プランの機能です。
クリプタクトに取引履歴を取り込む4つの方法
ここでは、クリプタクトに取引履歴を取り込む方法を紹介します。
- 取引所からダウンロードしたファイルをアップロードする
- 取引所とAPI連携してファイルなしで取り込む
- ウォレットアドレスを同期してDeFi取引を取り込む
- 未対応の取引をカスタムファイルで登録する
取引所からダウンロードしたファイルをアップロードする
取引所の管理画面から出力したExcel・CSVファイルを、クリプタクト上の対応するアップロードボックスに入れる方法です。
ファイルを選んでアップロードするだけで履歴が反映されるため、最もシンプルな取り込み手段になります。
1回にアップロードできるファイル容量は、FreeプランとBasicプランが50MB、Prime以上のプランが200MBです。
取引所とAPI連携してファイルなしで取り込む
取引所で発行したAPIキーをクリプタクトに登録すると、ファイルのダウンロードなしで取引履歴を取り込めます。
国内取引所・海外取引所ともに無料プランから対応しています。
API連携を設定する際は、取引所側の権限設定で「読み取り専用」を選ぶようにしてください。
権限の設定を誤ると、一部の取引履歴が取得できない場合があります。
APIを連携しても取引履歴は自動では更新されません。
クリプタクト上で手動で「再同期」を実行して、最新の取引履歴を反映させる仕組みです。
ウォレットアドレスを同期してDeFi取引を取り込む
MetaMaskなどのウォレットアドレスをクリプタクトに登録すると、チェーン上の取引履歴が自動で読み込まれます。
スワップやステーキング、エアドロップといった取引種類も自動で識別される仕組みです。
自動識別できなかった取引や、DeFi以外の入出金は「要識別」として残ります。
要識別の取引は、画面上で取引種類を自分で選んで分類してください。
未対応の取引をカスタムファイルで登録する
クリプタクトが対応していない取引所の履歴や、個人間の取引、ファイルにもAPIにも記録されない取引は、カスタムファイルを作成して手動で追加します。
アシスタント画面で「未対応取引所/取引/チェーン」を選び、専用のアップロードボックスからファイルを入れる流れです。
カスタムファイルの書式は公式ヘルプセンターに記載されているため、作成前に確認しておくと手戻りを防げます。
クリプタクトを使うときの注意点5つ
ここでは、クリプタクトを使ううえで押さえておきたい注意点を紹介します。
- アップロード前にファイルを編集すると取り込みに失敗する
- API連携は保持期間内に再同期しないと履歴を取得できなくなる
- 過去すべての取引履歴がないと計算結果がずれる
- 未分類取引を放置すると損益に反映されない
- 無料プランは年間50件を超えると計算結果が表示されない
アップロード前にファイルを編集すると取り込みに失敗する
取引所からダウンロードしたファイルをExcelなどで開いて再保存すると、日時フォーマットが変わりアップロードエラーの原因になります。
ファイルはダウンロードしたまま、加工せずにアップロードしてください。
取引所によっては、ファイル内の日時がUTCなど日本時間と異なるタイムゾーンで記録されている場合があります。
クリプタクトのアップロード画面にタイムゾーンの選択項目が表示された場合は、ファイルの記録時間に合った設定を確認してから取り込んでください。
API連携は保持期間内に再同期しないと履歴を取得できなくなる
取引所によっては、APIで遡って取得できる取引履歴の期間に制限があります。
たとえば先物取引の履歴が3か月しか保持されない取引所の場合、3か月以内に再同期しなければその期間の履歴を取得できません。
一度取得できなくなった履歴は、API経由では復元できないケースがほとんどです。
取引所からファイルをダウンロードして補う方法もありますが、ファイル側にも保持期間の制限がある場合は履歴が欠落します。
API連携を利用する場合は、月に1回など定期的に再同期する習慣をつけておいてください。
過去すべての取引履歴がないと計算結果がずれる
総平均法は過去の取得単価をもとに計算するため、古い履歴が1つ欠けるだけで以降すべての損益がずれます。
閉鎖した取引所やサービス終了した国内取引所の履歴が手元にないケースは珍しくありません。
履歴を取得できない場合は、おおよその時価と枚数をカスタムファイルで登録して補う対応になります。
ただし、この処理が税務上認められるかは個別の判断になるため、不安な場合は税務署や税理士に相談してください。
未分類取引を放置すると損益に反映されない
未分類取引があっても計算自体は完了するため、警告に気づかないまま結果を使ってしまうリスクがあります。
最も古い日時の未分類取引を解消すると、後続の未分類取引がまとめて消えることがあります。
未分類取引が複数ある場合は、日時の古い順から対応するのが効率的です。
無料プランは年間50件を超えると計算結果が表示されない
Freeプランは取引履歴を100,000件まで取り込めますが、年間取引件数が50件を超えると損益の計算結果が表示されません。
取り込み自体はできるため、件数の上限に気づかないまま作業を進めてしまう場合があります。
年間取引件数は画面上の表示件数ではなく、集約前の件数でカウントされる仕組みです。
1分以内の同一銘柄・同一取引は画面上では1件に集約されて表示されるため、実際の件数は画面上の表示より多くなる場合があります。
50件を超える場合は、有料プランへの移行を検討してください。
クリプタクトの使い方に関するQ&A
クリプタクトの使い方に関する、よくある質問と回答を紹介します。
- クリプタクトは無料でどこまで使えますか?
- 他社ツールから乗り換える場合はどうすればよいですか?
- 過去年度の損益もあとから計算できますか?
- 有料プランをやめると取引データはどうなりますか?
- 計算結果は確定申告の添付書類として必要ですか?
- スマホやタブレットからクリプタクトを使えますか?
クリプタクトは無料でどこまで使えますか?
Freeプランでは、国内外の取引所への自動対応、API連携、DeFi・NFTの自動識別、AI連携まで利用できます。
年間取引件数が50件以内であれば、損益の計算結果も表示されます。
有料プランとの主な違いは、計算結果の表示件数のほか、取引履歴一覧のダウンロード機能やメールサポートの有無です。
[内部リンク:https://crypto-voyage.jp/cryptact-pricing/]
他社ツールから乗り換える場合はどうすればよいですか?
初回ログイン時に表示される選択画面で「過去の計算結果を引き継いで計算する」を選んでください。
前年度期末時点のコイン保有枚数と平均取得単価を入力すれば、過去年度分の履歴をすべてアップロードし直す手間が省けます。
保有枚数と取得単価は、乗り換え前のツールから出力した計算結果で確認できます。
過去年度の損益もあとから計算できますか?
プランの有効期間中であれば、どの年度の取引履歴でもアップロードでき、年度ごとの損益が算出されます。
年度ごとに追加料金を支払う仕組みではないため、過去数年分をまとめて計算する場合でもプラン料金のみで対応できます。
有料プランをやめると取引データはどうなりますか?
有料プランの有効期限が切れてから30日経過すると、取引履歴データが完全に削除され復元できなくなります。
取引を再開する予定がしばらくない場合は、年額3,960円(税込、2026年8月時点)のデータ保持プランに加入すると、取引データと計算結果を保管できます。(参考:クリプタクト)
計算結果は確定申告の添付書類として必要ですか?
暗号資産の利益は雑所得として申告するため、計算結果の添付は基本的に求められていません。
ただし税務署から計算根拠の確認を受ける場合に備え、出力した損益データと取引履歴は手元に保管しておくと安心です。
添付書類の要否について判断に迷う場合は、管轄の税務署に確認してください。
スマホやタブレットからクリプタクトを使えますか?
クリプタクトはPC環境を推奨しており、スマホやタブレットでの動作は保証されていません。
取引所からダウンロードするファイルにはzip形式やパスワード付きのものがあり、スマホで開くとファイルが破損するリスクがあります。
損益計算の精度に直結するため、取引履歴のアップロードや計算結果の確認はPCのブラウザから操作してください。
まとめ
ここでは、クリプタクトの使い方について解説しました。
最後に、記事の内容をおさらいしておきましょう。
- クリプタクトは国内外179以上の取引所・ブロックチェーンに対応した損益計算ツール
- 個人アカウントは総平均法、法人アカウントは移動平均法で自動計算
- 損益計算は、アカウント登録→取引履歴の反映→未分類取引の解消→結果確認の流れで進める
- 取引履歴の取り込みはファイルアップロード・API連携・ウォレット同期・カスタムファイルの4種類
- API連携は自動更新されないため、保持期間内に手動で再同期する
- Freeプランは年間50件を超えると計算結果が表示されない
クリプタクトは、画面の案内に沿って操作するだけで暗号資産の損益計算から確定申告の準備までを効率化できるツールです。
ぜひ無料アカウントを登録して、取引履歴の取り込みから試してみてください。

